RSS | ATOM | SEARCH
葵祭 〜路頭の儀、女人列
お約束どおり、今回は葵祭「路頭の儀」の女人列の様子です。

葵祭、路頭の儀 〜斎王列について
「路頭の儀」の行列の最後を飾るのが、斎王代を中心とした斎王列。斎王の前後には大勢の女官達が付き従います。当時の風俗をできる限り忠実に再現した行列の中でも、女人たちの華やかな装いには思わず目を奪われてしまいます。

葵祭_斎王列01

葵祭_斎王列02

↑の女性たちは「女嬬 (にょじゅ)」。女官の下に位し、雑用一般を担当する役目で通常は無位ということです。

葵祭_斎王列03

美しい花傘をさしかけられているのは女官の「命婦 (みょうぶ)」

葵祭_斎王列04

続いて…。愛らしい「童女 (わらわめ)」たち。行儀見習いに宮中に出仕している少女たちです。葵祭の斎王列では、斎王代の介添え役をつとめています。

葵祭のヒロイン、斎王代
いよいよ葵祭のヒロイン、斎王代の登場です。
平安時代は未婚の内親王や女王 (にょおう) が選ばれて斎王となっていましたが、現在は京都市在住の未婚女性がこの役を務めています。

葵祭_斎王列05A

斎王代の装束は「五衣裳唐衣 (いつつぎぬものからぎぬ)」。いわゆる十二単。額に金枝に銀の梅花がついた「心葉 (こころば)」を立て、「平額 (ひらびたい)」という飾りをつけて櫛をさし、左右に白絹を編んだ「日蔭糸 (ひかげのいと)」を垂らします。

葵祭_斎王列05C
2008年、斎王代の装束が新調されました!

手には桧扇を持ち、「腰輿 (およよ)」に乗っています。「腰輿」は意外に小さくて、これでは足がしびれないように姿勢を変えるのも無理やろうなぁと思いました。。。

葵祭_斎王列05B

斎王代の装束は約30キロあり、着付けには2人がかりで3時間ほどかかるのだそうです。斎王代に選ばれた方は抱負として口々に「体力をつけてのぞみたいと思います」とおっしゃいますが、ほ〜んとタイヘンですね、これは。
(※ 参考:平安時代の公家女房晴れの装い → )

斎王のお住まいである「賀茂斎院」は、現在の廬山寺通りの北側、大宮通りの西側付近にありました。毎年4月の中の酉の日に行われていた「賀茂祭 (葵祭)」の日、斎王はここからご出発になり、一条大宮辺りで勅使列と合流し、そのまま一条大路を東へ行って、賀茂の両社へ行かれたそうです。

祭の数日前に斎王は賀茂川で御禊をされます。『源氏物語』の光源氏の正妻・葵の上と年上の愛人・六条御息所による有名な“車争い”の場面は、この御禊の行列を見物するときに起きた、ということです。

葵祭_斎王列06

葵祭_斎王列07
内侍たち

現在の女人列に戻りましょう。傘をさしかけられている女官は「内侍 (ないし)」。天皇や皇后とも直接口をきくことを許されている、先の命婦よりも高位の女官とのことです。

葵祭_斎王列07
女嬬

斎院に仕える内侍以下を監督する役目の最高位の女官、「女別当 (おんなべっとう)」役の方がココで通過されたはずなんですが…。見逃しました。先の「内侍」と「女別当」は腰に裳をつけているそうです。

葵祭_斎王列08
釆女

彼女らは「釆女 (うねめ)」です。「釆女」というと奈良時代を思います。そして、天皇の愛を失ったのを嘆いて猿沢池に身を投げたという悲しい愛のお話。

葵祭_斎王列09
釆女後ろ姿

当時は天皇・皇后の側近くに仕えて身の回りの世話などをしたそうです。平安時代以降は廃れて特別な行事の時のみの役職になったそう。

現在も大嘗祭・新嘗祭の時に女官が釆女装束を身につけて奉仕されるそうです。(※ 参考:釆女 (江戸時代) → )

葵祭_斎王列10

次は斎王に仕える巫女 (みかんこ) の「騎女 (むなのりおんな)」。凛々しく美しい6人の女丈夫。

葵祭_斎王列11

平安時代の女性がこうして馬に乗っていた、ということに驚きました。穢れや忌むべきもの一切を近づけずに過ごす斎王の身辺警護をしていたのでしょうか? 詳しいことはわかりませんが、カッコいいです!

葵祭_斎王列13

葵祭_斎王列14
陪従

続くは「陪従 (ばいじゅう)」。歌楽を演奏する人たちです。

葵祭_斎王列15
「あれえ?」「ん、どした?」

女人列の最後は桜花で飾られた斎王代の「牛車」。ここでちょっとハプニング。牛の手綱をとる赤い衣裳の「牛童 (うしわらわ)」が、ポロッと手綱を落としてしまいまいした。もうちょいで下鴨神社やで、ガンバれぇ!

葵祭_斎王列16

下鴨神社で狂言の奉納や「走馬の儀」という祭儀が行われた後、行列は上賀茂神社へ向かいます。

。・:*:・゜☆ 。・:*・・゜☆ 。・:*:・゜☆

葵祭は見る場所によって違った趣が楽しめると思います。私たちが見たのは出町橋の上。晴れ渡った青空、輝くような新緑に包まれた川原や山々、賀茂川の流れを背景に繰り広げられる平安絵巻。

葵祭_斎王列17
賀茂大橋。亀石の上は大行列になってました

古の人々は春から夏へ向かう季節の、はじけるような生命力を“神が再生する”と考えたのでしょうか。少しだけ御蔭祭や葵祭の意味を理解したような気がします。
   作物がよく実りますように。
   悪い病気が流行りませんように。
   災害が起きませんように。
ただ、ひたすらに神に祈るしかなかった時代から一千年。それから私たちは果たして進歩したのか、どうかのか。ふとそんな事を思いました。

〜 * 〜 * 〜 * 〜

平安時代のコスプレ (?) でパレードしてるだけかと思ってました。それはそれで好きなんですけど。 (@くみ)

関連ブログ記事
葵祭 〜路頭の儀、本列 (08.5.26)
路頭の儀での勅使列について。

御蔭祭 〜切芝神事、東游 (08.5.13)
葵祭の前儀、御蔭祭について。

行ってみたい5月の行事 〜葵祭と関連行事 (08.5.1)
葵祭と関連行事について。

葵祭って、どんなん? (06.5.2)
葵祭の由来についてカンタンに。

〜 * 〜 * 〜 * 〜

この「彩色写真」はお土産としても人気があったようです。私の友だちや知人が、もしかしてこの写真に写った人の子孫かも、と思うと不思議な気持ちになります。そして、日本の建築はほんとに“木と紙”でできてるんやなぁ〜、と実感しました。

幕末・維新彩色の京都
幕末・維新彩色の京都
モノクロ写真に着色した「彩色写真」の数々。
当時の面影を探して歩くのも一興かも。

葵祭の写真もあります。出町橋を渡って下鴨神社へ向かう行列と見物人を撮ったもの。その橋が今と全然違う! 欄干もなく細くて壊れそうで、牛車が通るともういっぱい。だから、見物人は賀茂川から見上げています。そう、賀茂大橋の写真↑で写ってる場所に立ってるんですね〜。

 「京の明日」は京都で行われる行事予定、
 「町をぽてぽて」は京の町歩きレポ、
 「御所でごそごそ」には御所散歩の様子
 「“いちらぁ”です」は知恩寺・手づくり市のレポ、
 「@まけのコロたま!」には
   “京の通り名”など、@まけがギモンに思ったこと。
なんかを書いていま〜す。よかったら見てね♪

見る 京の町歩き情報は、
  とっても便利なリンク集 「京都便利帳」でチェ〜ック!
  京都の交通機関 バス は、コチラ>>
  京都の社寺名跡は、コチラ>>

祇園祭・登鉾とホテルグランヴィア京都のご昼食
京の祭を実感できる、貴重な体験。

新緑輝く 初夏の京都へ、おこしやす! “みうみう”のwebサイト「おいでやす京都どっとこむ」〜京のええとこ、うまいもん〜 もヨロシク!
「おいでやす京都どっとこむ」は コチラ>>

脱皮完了! そんな2人に1票。

よろしゅ〜に!ポチッとな♪ ブログランキング・にほんブログ村へ
author:miu-miu2, category:京の祭り, 10:46
comments(4), trackbacks(0), pookmark
Comment
よーく解りました。でも、古くからあるのによく考えられていますね。決して形式だけじゃない物語が存在します。
去年は、学内からお馬に乗る役で、女の子が参加しました。今年は残念ながら誰も出なかったみたいですけれど・・・
きさとぱぱ, 2008/05/31 8:41 AM
おはようございます、@くみ様、@まけ様

謡曲「采女」ですね。
私も同じく奈良時代、万葉集巻第二の柿本人麻呂挽歌を思い出します。
「朝露のごと、夕霧のごと」、時代は少し違いますが、こちらも悲しいお話ですね。

斎王代も采女も、日陰糸を垂らしていますね。
本来は日陰葛という植物だったのですが、何時の頃からかこの白い組紐になりました。
フタバアオイにヒカゲカズラ、花笠に花牛車と、葵祭は植物の参加も多いですよね。
いけこ, 2008/06/02 10:32 AM
きさとぱぱさん、こんにちは!

あ、そうなんですか?
馬術部の学生さんでしょうかね?
もし地方出身の方だと学生時代の
いい記念になりますよね。
若い方にどんどん参加していただきたいです!

話が戻りますが、神話や伝説は
「よく考えてるなぁ〜」と
昔の人達の想像力に感心します^^。
@くみ, 2008/06/02 4:06 PM
いけこ様、こんにちは!

猿沢池の池を見に行った時に
釆女の悲話を聞きました。
身分違いの恋ということなんでしょうかね。

日陰糸も今回調べて知ったんですよ〜。
初めは植物だったんですね。

シマシマさんに続きまして、
ありがとうございます^^。
@くみ, 2008/06/02 4:16 PM









Trackback
url: http://blog.oideyasu-kyoto.com/trackback/920943