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京都怨霊絵巻 〜六道珍皇寺その3〜
コロたま!Vol.028 小野 篁の『真夜中は別の顔』

人間としての小野 篁について語った前回ブログから、だいぶ時間が経過してしまったけど、実はここからが『怨霊絵巻・小野 篁編』の真髄(?)。

昼間は官僚として宮廷に仕え、夜は六道の辻にある井戸から夜ごと冥府に通い、閻魔王庁に仕え、閻魔王の腹心として裁判を手伝っていたと云われる冥官・小野 篁
でも何故か帰りは六道の辻ではなく、嵯峨にある清涼寺横の薬師寺境内の井戸(生の六道)から、この世に戻って来たという。

なんで行きと帰りが違う場所なんかはともかく、 距離的に無理あらへん? 昼間は宮廷で働いて、夜中に六道の辻へ行って冥府へ行き、朝方に嵯峨から戻ってきて、都へ出仕。どうやって間に合ったんでしょうか?

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六道珍皇寺にある『十界之図(じっかいのず)』。
篁が勤めていた冥府もここにある。

本当はここに六道の辻にある井戸をバーン!と大きく載せる予定やったんやけど、ツメが甘かった。お盆の間は閉鎖されているらしく、見られへんかってん。むっちゃ残念や〜。

撃沈 恩は売っておくものですぞ ×××
学生の頃、とある罪を咎められてしまった小野 篁を弁護し助けた藤原良相(ふじわらのよしみ)。篁はこのことを非常に感謝していた。
何年か経って、篁は参議に良相は大臣になっていたが、良相は重病となり他界。
即行で閻魔王の使いがやってきて、良相は冥府へと連れて行かれ、裁判となった。良相が閻魔王宮にて王の方をふいに見ると、驚いたことに、王の傍らに篁がいるではないか。
篁は笏を取って、閻魔王に奏上した。
「閻魔様。この方は非常に親切で心優しい、素晴らしいお方です。今回の罪は、私、篁に免じて許していただけないでしょうか?」
すると閻魔王は、
「本来ならば非常に難しいことだが、篁がそれほどまでに言うのなら許してやろう」
と彼の頼みをアッサリ受け入れた(どこが難しいねん!)。
篁が「すぐにお返しろ」というと、鬼たちは良相を縛っていた縄を解いた。こうして九死に一生を得た良相は、この世に戻ってこられたのである。

その後、良相は病気も治り、内裏に出仕できるまでに回復。
ある日、良相は内裏で篁と居合わせた。ちょうど誰もいないので、篁にあの時のことを尋ねた。
「実は、危篤状態であった時に冥府へと連れて行かれたのだが、閻魔王の傍らに貴方がいるではないか。あれは一体どうことなのだ?」
それを聞いた篁は、
「あれは以前、貴方が私の弁護をしてくださった時のお礼をしただけのこと。このことは、決して人には話さないで下さい」
良相は驚くと同時に脅えてこのことは人には話さなかったが、篁が冥府の役人であることは自然と世間に広まり(どうやって?)、冥府へ通う得体の知れない人物として、人々は皆、篁を恐れたという。

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鬼を従える小野 篁の像。
この隣りには閻魔大王像が。常に側近くに控えております。

ただし、怨みを買うとこうなる。
また、篁が藤原高藤(ふじわらのたかふじ)に車の簾を切られるという事件が起こった。篁はそのことを高藤の祖父の冬嗣(ふゆつぐ)の家に行って事情を話していた。 すると高藤は急に意識を失ったのだ。篁が起こすと息を吹き返した高藤は、突然篁を拝みはじめ「気を失って閻魔の庁へ行ったら、 篁が閻魔の庁の第二の冥官として座っていた」と語ったという。

「コイツ、一回殺したろか 冷や汗銃ってなもんでしょうか。
相手が篁サンでよかったけど普通はこうはイキマセン。
皆様、お互い言動には気をつけよーねっ!

唖然 『個性的』と言って下さい ×××
そもそもこんな伝説が残るようになったのは、彼が人から「野狂」と云われるほどの相当な変わり者であった為らしい。それだけ当時の気風に合わないお方やったようで。
それは自分でも解ってるらしく、同世代の詩人・惟良春道に送った「惟十四」という詩で、こんなこと言ってます。

 『暗作野人天與性、自古狂官世呼名』

…なんやわからへ〜ん。もう少しわかりやすく言うと

「惟十四に酬ゆ」
 暗(そら)に野人と作す 天の与へし性
          狂官は古より世の呼びし名


内容は「皆、私のことを変人と陰口を叩いているみたいですが、それは天が私にお与えくださった性格なのですから仕方のないことなのです。『狂官』という呼名も、昔からのものなのです」

すっかり開き直ってんなぁ…っていうか逆に「おいしい」って思ってるんちゃう?アンタ、絶対A型ちゃうやろ〜。

〜 * 〜 * 〜 * 〜

見る 小野 篁をもっと知りたい! 本
魅力的で個性的で美味しいキャラクター、小野 篁。当然、小説や漫画になってもおかしくないであろうと思いきや。
大人気シリーズ『少年陰陽師』で活躍中の結城光流さんが、書いてました。こちらも『篁破幻草子(たかむらはげんぞうし)というシリーズものです。小野 篁を手っ取り早く知りたい人にはもってこいのライト・ノベルです。

篁破幻草子 六道の辻に鬼の哭く
篁破幻草子 六道の辻に鬼の哭く
結城 光流

おススメ度 ★★★★☆
人の身でありながら“冥府の官吏”でもある小野 篁は、凶星・破軍の星宿を持つ。 その魂を手に入れようと、当代の帝に憎悪をいだく異貌の鬼・朱焔とその配下・井上は、執拗に篁を狙う。さらに朱焔は、篁の最愛の妹にして、文曲星の魂を持つ楓を手中に収めようとしていた――。

破軍星(はぐんせい)も文曲星(もんごくせい)も中国での北斗七星の呼び名で、破軍星は変動の星で激変を司り、文曲星は学問・芸術を司るといいますが…。

こういう話、すっごい好きやなぁ。ちらっと読んだけど、なかなか面白いぞ。美形で宮廷のアイドルという設定も健在。幼馴染の橘融との掛け合いも笑えます。今のところ、『あだし野に眠るもの』『ちはやぶる神のめざめの』『宿命よりもなお深く』『六道の辻に鬼の哭く』の全四巻出てますが、次巻で早くもクライマックスだそうです。

〜 * 〜 * 〜 * 〜

余談ですが、上記の“あらすじ”に出てくる小野 篁の異母妹との悲恋は、結構有名な話で(この時代、異母兄妹の結婚は認められていた)、最愛の妹が亡くなってしまった時に詠んだ歌が古今集にもあります。それがこちら。

 泣く涙 雨とふらなん わたり川
          水まさりなば 帰りくるがに

(私の涙が雨となって降ってほしい。 三途の川の水嵩が増せば、妹はもう一度現世に帰ってこれるのに)


でもさー、藤原良相さんを蘇らせたんやから、妹やったら尚更出来たんとちゃうのん?
また閻魔様に頼めばよかったのにー。 (@まけ)

前回の怨霊絵巻はコチラ>>

『怨霊絵巻 〜御霊神社編〜』へはコチラ>>
『怨霊絵巻 〜白峯神宮編〜』へはコチラ>>

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author:miu-miu2, category:@まけのコロたま!, 16:26
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